シエヌリアップ

 言わずと知れたアンコール・ワットの町。行き方は、主として航空機・船である。航空機で100ドル、船で25ドル片道(96年11月)。船は、小型で4時間半、大型でも5時間半で到着するし、全く安全なので、高いお金払って飛行機に乗る必要はあるまい。また、トンレサップ湖はメコン川から水が注いでいるという環境もあって、雨季と乾季で、その面積が3倍も変わってしまう。だから、時期によって、船の所要時間は変わると思われる。乾期では深いところでも70センチほどの水深であるらしい。

 すこしトンレサップ湖についてふれておくと、約18,000年〜5,000年前に地球の温暖化で海面が上昇したことが、この湖の神秘を生み出しているらしい。メコン川の沼という位置づけのトンレサップ湖は、その海面上昇によって海にほど近くなり規模を拡大し、一方メコン川から注ぐ水量によって大きさを変えるようになった。そしてこの湖こそが、アンコール文明の源であり、エジプトのナイル川と同じく、母なる川でなのである。

 船は大型ならラッキーである。カンボジアにしては高速艇と呼ぶにふさわしく、船内のイスとイスの間は狭くて窮屈(写真右)だが、いったん船外に出て屋根に登れば、気持ちいいのなんの。風は心地よく、目の前は絶景。ここに来てよかった、と思える感動の1つがある。

 小型は単なるボート。大型より速いぶん水上をバンバン飛んで走るため、イスにお尻が打ちつけられる。筆舌に尽くしがたいほどの苦痛だった。着く頃にはお尻が麻痺していた。救いは「これも旅」と思えてしまう旅の魔術だろう。

 飛行機・船のほかにバッタンバン経由でタクシーで行く手もある。20ドルくらい。道路はそんなによくないらしい。あと、軍用ヘリは45ドル片道。向こうの軍人は何をするかわからない。付き合うことは避けた方が無難かもしれないが、ゲストハウスでも、受け付けているので、一般的には安全だろう。

 トンレサップ湖の船着き場からバイクで2ドルくらいでシエヌリアップ。サンクチュアリは目前。

 シエヌリアップの港に着くまでも、着いてからも、「俺のホテルに来てくれ」「俺のバイクに乗ってくれ」とうるさいほど言ってくる。その点、これからどうしよう、という心配は無用。

Guest House
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