ジュラシュという遺跡

9/5(水)

 朝8時起床。国営ジェットバスのオフィスに向かい、明日のアカバ(紅海)行きのバスチケットを手に入れる。4JD(約700円)。ヨルダンを縦断する3時間半の移動だ。ジェットバスオフィスから、ムジャンマ・アブダリ(一般のバスターミナル)へ歩いて、ジュラシュ行きのバスに乗り込んだ。400files(約70円)。

 10:30にジュラシュ到着。喧騒としたバスステーションから見えるジュラシュ遺跡は目を見張るものがある。遺跡を前に朝食としてファラフェル(豆コロッケとでも言おうか。これをナンで包んで棒状のサンドイッチにして食べる)を食べる。ここからジュラシュ遺跡の入り口まで15分ほど歩く。暑い。肌がジリジリする。

 ジュラシュはとてもきれいに残った遺跡だ。円形劇場はタイムスリップしたかのようにきれいに残っていて、舞台から「Ah〜」と押し出してみた声がとてもきれいに響きわたる。円形劇場ならではだ。観客が座る円形の座席はとても急で、興奮したら落っこちそうで怖かった。劇場を抜けて列柱通りを歩いた。不思議なのは舗装されている石の道がそれぞれにガタガタで意味をなしていないことだった。歩くのにも気を使ってしまうくらいなので、馬車などもってのほかだ。列柱通りからつながる聖セオドア教会へ。ドラクエの某城のモデルなんじゃないかと思うほど同じ造りをしていて面白かった。その向こうの聖アルテミス教会も同じく・・・とにかく、ひとつひとつが以外ときれいに残っていて、なかなかいいものだと思ったのが、この遺跡の所感だ。

 遺跡の出口まで歩く途中、やたらと喉が渇いて入った休憩所でビールを見つけた。シリア・ヨルダンとも、おおっぴらにアルコールを置いていないのでうれしかった。2JD(約350円)。高い。一気に飲み干した。少し焼けた肌に、少し酔っぱらった赤い顔が重なって、かなり陽気になってしまった。

 ジュラシュからアンマンまで、再びバスで戻って17時。この日はゆっくり過ごそうと、ホテルに荷物をおいて外へ。換金をしたところで、昨日のマシンガントーカーと出くわしてしまった。今、名を明かそう、「モハメッド」という。「ソフトクリームを食べたい」と言ってしまったばっかりに、結構遠くまで連れて行かれたあげく、ソフトクリームではなく、アイスクリーム屋だった。でも、かなり有名な高級店らしく、ピスタチオなどナッツであえた「arabic special」を食べてしまった。なかなかおいしい。満足していると、店長らしき男性に、「ほかにお菓子があるけど見せてあげようか?」と言われ、この際だからとのこのこ案内されることにした。お菓子のみならず、アラビア料理も並んでいて、おいしそうに見ていると、いろんなものを試食させてくれた。試食の量ではない。お子さまランチ程度の量だ。甘いものばかりで死にそうだったが、満腹を隠して"very nice!, taste good!"などと笑顔を振りまいてしまったばかりに、どんどんお菓子が出てくる。「食いしん坊万歳」の撮影気分だ。かなり笑顔が辛かった。18:30、待ち合わせていたモハメッドに会って、奥さんの魚の手料理を持ってきてもらった。
 "Are you hangry?"
  "Yes,I'm very very hangry, of course."
もう限界です・・・なんて言えない・・・。

 ホテルに戻る道の途中、クラック・デ・シュバリエで出会った日本人バックパッカー(TさんとYさん)に偶然出会った。彼らは宿を探しているところだったので、ぼくの泊まっている宿を紹介して、魚料理を一緒することにした。ビールはTさん、Yさんにおごってもらって、乾杯。思いがけず楽しい夜を過ごして一日が終わっていく。

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