シリアに到着するまで
9/1(土)
僕にはひとつの不安があった。年を重ねるたびに、「来年同じ気持ちでいられるのかな」とある種焦りみたいなものを漠然と感じていたのだ。 でも、前日からワクワクする気持ちは、まだいつもと同じだった。夜になってもなかなか寝付けず、結局朝4時まで目がさえていた。
朝10時過ぎ、成田空港に到着するが、飛行機はすでに1時間離陸が遅れていた。空白の時間がゆっくり過ぎてゆくが、まだ気持ちが冷めているせいか、濃厚で穏やかとは思えない自分が寂しかった。結局、離陸はさらに1時間遅れ。長い長い飛行時間の始まりだった。
飛行機では合計1時間も眠れず、経由地イタリアに着いたのは日本時間の朝2時頃(イタリア17時)。いつもならそろそろ眠る頃だ。
飛行機は着陸がとても上手だった。わずかな着地音と振動だけで、「着陸」と感じられるものではなかった。
トランジットは約1.5時間。Bゲートで飛行機を待つ。シリアへ向かう飛行機はとにかく眠ることに努めたが、それは現地時間で翌朝2時に到着し、そこから一日が始まるからだった。