国内事情

出国と入国

VISAの取得が必要。パスポートは有効期間が6ヶ月以上あることが条件。
事前申請・本申請と手続きに時間を要するので、シルクロードゲートという会社に仲介を依頼。23,000円。
航空券チケットの証明書(イラン航空発行)と嘆願書を、仲介会社経由で大使館に提出し、ギャランティを入手。
その後、仲介会社にパスポートを送って代金を振り込めば、VISAを押して返してくれた。かなり楽だった。
その他、入出国の留意点はなし。
出国時、空港でキャビアを買える。町中での売買は違法らしく、空港内でパスポートナンバーを登録されて、キャビアを購入。50g=40〜100ドル。(2002/12)

空港

テヘランの国際空港と国内空港は少し離れているため、バスかタクシーを利用。ぼくは深夜だったので、タクシーで25,000リアル。
空港で、各種航空会社のチケットカウンターあり。ただし、木金は休日のため利用できない。
テヘラン空港は中心地から車で30分程度だが、ひどい渋滞なので、余裕を持った方がいい。特に夕方5時頃はテヘランバザールまで仕事に来ている多くの人たちの帰宅時間にぶつかってしまう。ぼくは2時間もかかってしまい、かなり焦った。

通貨

 
リアル(Rls)。1ドル=7,997リアル、1円=64リアル(02年12月)
通貨単位はリアルなのに、実際にはトマム(1トマム=10リアル)が使われるのは不思議。
トラベラーズチェックは利用価値が低いと言われる。
テヘラン空港の換金レートは、テヘラン市街の銀行より少し高かった。
写真の紙幣は、上から1,000リアル、2,000リアル、50,00リアル、10,000リアル。
コインは、上から250リアル、100リアル、50リアル。
100ドル換金すれば、高望みしなければ一週間十分暮らせる。(行動・宿泊レベルは日記参照)


気候
気候は日本と同じと考えていい。ただし、日本よりも乾燥しているため、洗濯物の乾きは早い。
冬は、イランというイメージ以上に寒い。ゲストハウスレベルも暖房はついている。また、シャワーも通常お湯がでる。
旅程、雨には降られなかったが、降らない国でもないらしい。

雰囲気

イランを代表する名詞を挙げるなら「イスファハン」と「ペルシャ絨毯」。いろんな町で「イスファハンにはもう行ったのか?」と聞かれたのは印象的だった。ペルシャ絨毯は、各地域にそれぞれ特色があって、山岳地帯で作られる絨毯は染色がよいらしく、高値に貢献する。ヨーロッパ各地からペルシャ絨毯を買いに来る人がいて、当然国内でも欠かせない日用品。大きな絨毯を車に積んで楽しそうに帰っていく家族を数組見かけた。
アメリカのアフガニスタン攻撃とイラク査察。両国の間に位置するイランは、日本ではあまり安全なイメージがないらしい。しかし、至って平和な国であって、アフガニスタンの難民はいるものの治安が悪いと言うことはない。(敢えて危なそうな裏通りを夜中に歩いてはいないが、それは日本でも危険なはず)
母国語はペルシャ語。英語は教育を受けている学生や、ヨーロッパ人を相手に商売をしている人たちなら話せる。全く話せない人たちの中に飛び込まなければならないような環境はあまりないので、苦労はない。日本語を話せる人も、近隣のイスラム共和国諸国と比べて多いと思う。
朝7時から働き、夕方3〜5時には仕事を終える人も多い。なので、朝早くから郵便局や航空会社が開いている。市場は8〜9時に徐々に開く感じだった。かといって、5時以降閑散としているわけではなく、むしろ町中は盛り上がる。屋台や、イスファハンではチャーイ・ハーネで楽しい時間を過ごせるのもイランの魅力。
環境汚染が激しい。特に大渋滞が日常のテヘランでは、ほとんどが中古車であることも手伝って、排気ガスによる大気汚染は国の問題になってもおかしくないくらいだと思う。たまたま持っていた風邪マスクで助かったが町を歩いてるときつけてるだけで、ススで真っ黒になってしまった。
イランの魅力は一言では語れないが、できるなら旅行最終日にイスファハンにいたかった。

交通機関

イラン航空で、日本−イランのチケットを購入すると、イラン国内線が2本無料でついてくる。距離に関わらず、選択可能。また、日本で暫定的に2本予約入れて置いて、現地のイラン航空オフィスでチケットの変更も可能。当然差額精算もないため、かなり便利。なお、イラン航空のシンボルは、ペルセポリスの「双頭鷲像」
その他航空会社は、空港内に窓口があって買えるようだが、利用する機会がなかった。
鉄道は東西南北に伸びているので、カスピ海(北)、ペルシャ湾(南)、チョガー・ザンビールのあるアフヴァーズ(西)、巡礼地マシュハド(東)に行ける。時間的余裕があれば、チョガー・ザンビール(世界遺産)に行きたかった。イランではこの遺跡を「シュシュ」と言った方がわかるらしい。マシュハドはノーマークだったが、至る所でこの街の名前が出てきた。イランにとっては、イスラム教徒(シーア派)にとってはかなり重要な巡礼地らしい。
鉄道について加えると、なぜかシーラーズ(ペルセポリスへ行く中継点)にはつながっていない。
バスは縦横無尽に張り巡らされているし、大きな国なので夜行バスが頻発している。乗り心地は、慣れていれば(覚悟することに慣れていれば?)可もなく不可もなく。
タクシーには、タクシーと乗り合いタクシーがある。タクシーでもかなり安い。市内で少しなら「これだけ走って100円?」と思うことが多かった。乗り合いタクシーは慣れればかなり使える。ちょっとした異動なら10円レベル。10分くらい走って「日本人が好きだからお金はいらないよ」と言われたことも。(日記参照)
バスも多いが、どれに乗ればいいのかよくわからなかったのと、短距離なら歩きたかったので利用しなかった。あと、地下鉄はテヘランにだけある。

宿

安宿の個室で、40,000〜60,000リアル(約600〜900円)。ホテルによるが、ベットのみ、洗面所のみ、シャワー・トイレ付きなどさまざま。
バムは本当に宿がない。留まる街ではない。
オフシーズンだったこともあるが、宿探しにはまったく困らなかった。

電話

国際電話はあまり発展していると思えない。国際電話オフィスに行って、受付で「to Japan」と言って電話番号(0なし)をメモ用紙に書くと、「〜番の電話ボックスに入って待ってろ」と言われる。受話器を取って話す。という感じ。テレフォンカードでいつでも自由にと言うわけではないので、「日本に電話しよう!」と思い立たないとなかなか電話する気がしない。
3分話して、100〜200円くらいだった。(ウル覚え)

郵便

国際郵便はちょっと前まで500リアルだったらしいが、今は1,000リアル(約64円)。
町中にひとつはある郵便局で変える。
ふつうにポストに落とせばOK。(黄色いポストだったと思う)

イラン紀行の目次へ