帰国。そして感じたこと。

12/16(土)

 朝早く空港へ。シンガポールでのトランジット8時間を含めてとても長い時間をかけて日本に帰った。この旅行では総じていろんなことを感じた。

 一番大きかったのは、「旅」というものに関しての感じ方。受け止め方。何にしても大人になったと思う。学生の頃は、むりやり貧乏な旅行をして、むりやり旅行を現実から切り離そうとしていた。でも、今は違う。バックパッカーにはなろうと思わないし、なれるとも思わない。旅先で出会った人が言っていた「ドミトリーに泊まるバックパッカーにはぼくはなれない。あそこまで行くと価値観がヒッピーと同じだ」と。言わんとすることはすごく理解できた。国を感じること、人を感じること、生活を感じること、郷に従うこと。旅の目的がここにあっても、バックパッカーである必要はない。僕は僕であって、僕の価値観で、僕の物差しで世界を見ればいいんだ。いろんな価値観を受け入れて、いろんな生活を理解して、その上で自分の生活を送れれば、その分少しだけ視野の広い考えをできるようになれば、それでいいんだと最近そう思う。

 インドは大きな国だった。でも普通の国、他の国とあまり変わらないな、という印象だった。周りから「インドは人生観が変わる」とよく聞いていたので、どこかで過剰に期待していたのかもしれない。でも、エジプトとも、カンボジアとも、イスラエルとも似ている部分があって、すごく受け入れられる国だった。国が大きすぎて移動が大変だったことを除けば、いろんなところに「第二の手段」があって、ハプニングがあっても目的は結果的に満たされる国だと思った。当然のように寄ってきてだまそうとする人もいれば、純粋に話しかけてくれる人もいる。生活環境はいろいろで、「発展途上」を必要以上に感じてしまうこともしばしば。エジプトのように宗教心が強くて、それでいてイスラエルよりも他宗教をお互いが認め合っていて(個人レベルで)、でも日本のような多神教(無神教?)ではない。そういったすべてのことを含めて、インドは今まで行った国と目立って違うところがなく、大きな影響を受けるには至らなかった。

 唯一違うのは、隣に親友がいたことだった。分かり合える友と同じことを感じ、くだらないことで笑って過ごした一週間は、きっとかけがえのない記憶になって輝き続けるんだろうな。

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